気候が暖かくなってくると、何よりも気になるのがにおいです。トイレはもちろん、ゴミ箱やゲタ箱のにおいに対しても敏感にならざるを得ません。
そこで登場するのが、消臭剤や脱臭剤です。では、この2つの違いは何なのでしょうか。
■脱臭は、におい物質を取り除く
気になるにおいの成分は、アンモニア(トイレでおなじみの刺激臭)、メチルメルカプタン(腐ったたまねぎ、生ゴミのにおい)、硫化水素(温泉の刺激臭、腐った卵のようなにおい)の3つがあります。
このにおいの元を物理的に取り除くのが脱臭で、一番使われている脱臭の方法は、活性炭を使用することです。
700~1,200℃の高温で焼くことによって、「ミクロポア」と呼ばれる細かい孔(あな)ができ、そこに、においや異物を取り込みフィルターの役目を果たすものです。
ただし、においや汚れを取り込むにつれて孔が埋まってしまい、効果が薄れるのが難点です。
■「消臭」は、化学的ににおいを減らす
酸とアルカリを混ぜると別の物質に変わるのが中和ですが、消臭の最も簡単な方法はこの中和をすることです。
例えば、アンモニアはアルカリ性なので、酸で中和するとアンモニアではなくなり、においを発しなくなります。
料理でもミョウバンを使って中和できるので、意外と簡単ににおいを排除することができるのです。
このように、化学成分により、いやなにおいを中和させる効果のある薬剤を消臭剤といいます。
消臭剤は、においのもととなる成分を科学的に減らしますが、消臭対象でないにおい物質は除去してくれないというデメリットもあります。
体臭の予防・改善に効果的な成分は?